日本のエンタメ文化の発信地を、
インフラ技術から支えたい

インフラからサービス向上を目指す挑戦

大学院助教からIT業界への挑戦

日本のアニメ・ゲーム業界に向けた志

以前は大阪大学大学院国際公共政策研究科の助教を務めておりました。授業担当の他に、研究科のサーバー室の運用管理や他の教員へのITサポートも行っておりました。プロジェクトでは、研究科のソフトウェアシステムをバージョンアップし、Windows 7からWindows 10への対応を図ったり、ホームページをMovableTypeからWordPressへ移行しました。

大学教員としては研究や発表、学会運営などが評価されますが、サーバー管理やITサポートに多くの時間を費やし研究に専念できず、個人の成長が見えないことや技術の時代遅れを感じ、IT業界への転職を考えました。元々日本のアニメやゲームと始める文化が大好きで、求人サイトでKADOKAWA Connectedの募集要件を確認し、また自身のスキルと仕事内容が一致しており、日本のアニメ・ゲーム業界に貢献したいと考えました。

入社後もKADOKAWAグループやドワンゴのプロジェクトに関わり、自分の業務が作品や業界に関連していることを体験し、自分の興味が仕事に繋がっている喜びを感じました。

オープンソースソフトウェアの自動化とストレージサービスの最適化

性能評価を自動化

入社後初めて担当した仕事は、グループ会社向けの基盤サービスの運用改善の仕事です。具体的には、オープンソースソフトウェアのRedisをVMクラスターとして構築し、キャッシュデータベースとして提供するサービスを提供していました。入社前は古いバージョンで利用者に提供しており、私は新バージョンへのバージョンアップに取り組みました。

新バージョンの性能評価には懸念がありましたが、性能試験と障害試験を行い、性能面や機能面での安定性を確認しました。以前は手作業で行っていた性能評価の図表作成を自動化し、ElasticsearchのKibanaを活用しました。これにより、より包括的な評価が可能となり、性能影響を理解しやすくなりました。

ESaaSを含む複数のストレージサービスの運用管理

現在の仕事は、グループで利用されるストレージサービスの運用管理です。Elasticsearch as a Service(以下ESaaS)をはじめ、RDB基盤、Cache基盤なども扱っています。

ESaaSはElasticsearchの検索エンジンを提供し、ログデータの収集や閲覧、検索機能を提供しています。ESaaSの目標は「安い」「早い」提供で、コンテナ技術を活用し、柔軟かつ迅速な対応を実現しています。また、ESaaSは重要なログデータの保持と監視を担当し、利用者に安定したサービス提供を心掛けています。

サービス信頼性を確保し、効率的なリソース調整でコスト削減を実現

ESaaSは、社内運用において他のサービスからアプリケーションのログを預かる重要な役割担っていること常に心がけています。異常や問題発生時にログを確認し、監査や障害対応に活用されます。

また、デプロイメントの提供を迅速かつ経済的に行うことが目標であり、利用者にセルフサービス形式で提供されます。ESaaSチームは、利用者の知識不足やリスクに対応し、デプロイメントの状況を監視し、適切な物理リソースを調整しています。これにより、運用コストを削減し、利用者の負担を軽減しています。

誠実なコミュニケーションとオープンソース技術の融合

KDXの魅力は働きやすさとチームワーク

同僚との誠実なコミュニケーションとチームワーク、リモートワークの働きやすさが特徴です。社内の報連相文化に支えられ、共に問題解決に取り組む姿勢が好ましいと感じます。真っ先に「対面で話し合いましょう」ではなく、効率を重視してオンライン上のコミュニケーションを実施し、問題解決に真摯に向き合う文化があります。

将来的にはオープンソースの技術を活用し、新しい基盤サービスを提供して社内の選択肢を拡大し、費用対効果向上に貢献したいと考えています。

Value(行動指針)の中で大切にしたいもの

最も大切にしたいのは「最大公約数を見出だす」

当社のサービス提供において、顧客となるKADOKAWAグループ内の開発者のニーズと、効率的なサービス提供のバランスが重要だと考えています。顧客の要望を無視してリソースを投入することや、顧客のニーズを正しく伝えないままサービスを提供することは避けるべきです。双方が最適なソリューションを見つけること、最適なサービスを提供するための努力を大切にしています。そうした活動の先に、最終的なエンドユーザーや利用者が世界中にいることを意識して、業務に取り組んでいます。

次に大切にしたいのは「自分への挑戦状を持つ」

検証済みの成熟した技術を提供することが一般的ですが、当社ではKADOKAWAグループの常に変化する需要に対応するため、新しいことに挑戦することが重要です。常に新しい技術に挑戦し、自己成長とともに顧客に最新かつ最適なソリューションを提供することが、当社の強みです。変化する環境に適応し、予期せぬ状況に対処する姿勢が必要です。

※2025年2月時点の記事です。

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